2025.10.17
カンファレンスの司会の進め方を解説!学会のMCが知るべき重要ポイントと進行のコツ
カンファレンス(学会)がスムーズに進行するかどうかは、司会者の力量にかかっているといっても過言ではありません。しかし、大人数が集まるカンファレンスを仕切ることは難しく、必要に応じてプロの司会者を手配すべきケースもあります。
この記事では、カンファレンスの司会の進め方について徹底解説いたしますので、自社スタッフで対応できそうか、それともプロの司会者に依頼すべきか、考える際の参考にしてみてください。プロの司会者をキャスティングする方法や、費用相場についても紹介いたします。
目次
カンファレンス・学会の司会者/MCに求められる役割

司会者=進行係、と思っている方もいるかもしれません。
しかし、カンファレンスのように大人数が集まるイベントの司会者は、単なる進行係にとどまらず、次のような多岐にわたる役割が求められます。
- カンファレンスの進行
- タイムマネジメント
- 発表の合間の橋渡し
- Q&A・議論のファシリテーション
- トラブル対応
それぞれどのような役割なのか、詳しく見ていきましょう。
カンファレンスの進行
まずはカンファレンスの進行係として、プログラムに沿って会を進めていく必要があります。
開会・閉会の挨拶や注意事項の周知、登壇者の紹介、セッション間の案内など、会の骨格を整えるのが司会者の務めです。
スマートフォンの電源を切るよう促したり、登壇者の肩書・発表趣旨を簡潔に伝えたりし、聴衆がセッションに集中できるようサポートする能力も求められます。
タイムマネジメント
限られた時間で多くの発表・議論をするため、司会者はタイムキーパーとしての役割も担います。
各発表がタイムテーブルを超過した場合は、必要に応じて次のセッションへの移行を促さなければなりません。
残り時間をアナウンスしたり、結論を促したり、全体のプログラムがタイムテーブル通りに進行する能力が求められます。
発表の合間の橋渡し
複数の発表が続くカンファレンスでは、合間の橋渡し役も司会者が担います。
たとえば、発表後の拍手・質疑応答を促したり、直前の発表を短く要約して聴衆の理解を助けたりして、次の発表へ自然につなげることがポイントです。
Q&A・議論のファシリテーション
質疑応答や議論があるカンファレンスでは、司会者がファシリテーターを務めることもあります。
質問する際のルールを提示したり、冗長な質問は整理してから登壇者に投げかけたり、ファシリテーター兼司会者としての役割はさまざまです。また、質問の優先順位を判断し、有益な議論が展開されるようコントロールする能力も求められます。
なお、司会者とは別にファシリテーターがいるケースもあるでしょう。この場合はファシリテーターのサポート役として、聴衆へ意見を出すよう促す役割などを担います。
トラブル対
大人数が集まるカンファレンスでは、機材不調や時間超過、想定外の質問、さらには不適切な発言といったトラブルが発生することも珍しくありません。
このようなトラブルに迅速かつ冷静に対応し、進行への影響を最小限に抑えることも、司会者の重要な役割の一つです。
司会者/MCが知っておくべきカンファレンス進行のコツ
ここまで紹介した役割をふまえ、司会者が知っておくべきカンファレンス進行のコツを3つ紹介します。
- 台本・タイムテーブルを用意しておく
- 参加者が発言しやすい環境を作る
- 各セクションごとに結論を導く
台本・タイムテーブルを用意しておく
カンファレンスを時間通りに進めるためにも、不測事態に臨機応変に対応するためにも、台本とタイムテーブルは必ず用意しておきましょう。
ただ時間配分を決めるだけではなく、あらかじめ発表内容の要点を押さえ、どのようにセッションを繋いでいくか考えておくことが重要です。
参加者が発言しやすい環境を作る
カンファレンスを有意義なものにするためには、参加者が質疑応答などで発言しやすい環境・雰囲気を作ることも大切です。
もしかしたら聴衆からすぐに質問が出ないかもしれませんが、そのような場合は司会者が率先して質問し、他の参加者の呼び水となる必要があります。
各セクションごとに結論を導く
聴衆から質問が出ないのは、発表内容の結論が曖昧であったからかもしれません。また、質疑応答・議論が盛り上がっても、結論が曖昧なままでは消化不良となってしまうでしょう。
このような事態を防ぎ、カンファレンスを有意義なものにするためには、司会者が各セクションごとに簡単な結論を導くのがおすすめです。
たとえば「ただいまの発表で示されたポイントは〇〇と△△でしたね」「議論の結論としては、☆☆が確認されましたね」などと示してから、次のセッションへ移行することを意識してみてください。
カンファレンスの司会/MCをプロに任せるメリット

ここまでのポイントを読み、「社内に司会者を任せられるようなスタッフはいない」「自分が司会者役を務めるのは難しい」などと感じた場合は、ぜひプロの司会者をキャスティングすることを検討してみてください。
プロの司会者ならここまで紹介したコツを押さえており、さらに次のようなメリットも期待できます。
- タイムテーブルに沿った進行が期待できる
- 臨機応変に対応してもらえる
- 聴衆の参加を促せる
- バイリンガル対応も可能
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
タイムテーブルに沿った進行が期待できる
プロの司会者はタイムマネジメント能力に非常に長けているため、タイムテーブルに沿った進行が期待できます。
たとえば登壇者が入れ替わる際に微妙な間が生じたとしても、自然なトーク・前の発表の総括などを盛り込み、参加者を飽きさせないよう時間を調整してくれるでしょう。
また、発表や質疑が長引いた場合は、自然に締めに誘導することで、予定通りにプログラムを進めてもらえます。
臨機応変に対応してもらえる
機材トラブルや質疑応答での応酬など、不測の事態が発生したとしても、プロの司会者なら臨機応変に対応してくれます。
会場が混乱しないよう適切な言葉で場をつなぎ、復旧まで聴衆の気を紛らわせてくれる点は、大きなメリットだといえるでしょう。
聴衆の参加を促せる
質疑応答やディスカッションがある場合、プロの司会者が場をリードすることで、参加者が発言しやすくなります。
また、質問を整理したり、議論を噛み砕いて提示したりすることで、会場全体の理解度を高める効果も期待できるでしょう。
聴衆参加型のカンファレンスを開催する場合こそ、プロの司会者に依頼するのがおすすめです。
バイリンガル対応も可能
国際会議や海外ゲストを迎えるカンファレンスでは、英語と日本語の両方に対応できる司会者を起用するのがおすすめです。
バイリンガル対応が可能なプロの司会者を起用すれば、多言語によるスムーズな進行はもちろん、異文化コミュニケーションを意識した対応が期待できます。
関連記事:バイリンガルMC・司会の依頼方法とは?国際イベントに必須な多言語対応
プロの司会者をキャスティングする方法
プロの司会者に依頼したいものの、そもそもどこに相談すればいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
プロの司会者をキャスティングする方法としては、「MC本人と直接契約」「マネジメント事務所と契約」「キャスティングサービスの利用」の3パターンが挙げられますが、それぞれメリット・デメリットが異なります。
依頼先ごとの特徴を詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
MC本人と直接契約する
インターネットやSNSで検索すれば、プロの司会者に直接アプローチすることも可能です。
直接契約すれば費用についても交渉しやすく、相場より安く依頼できるかもしれない点はメリットといえるでしょう。ただし司会者がどの程度の実力を有しているのかは、自社で見極めなければなりません。そのため直接契約は、一定のリスクのある依頼方法ともいえます。
また、カンファレンスのイメージに合う司会者をゼロから探すのは簡単ではありません。費用調整やスケジュール調整なども考えると、非常に労力のかかる方法である点はデメリットといえるでしょう。
マネジメント事務所(所属事務所)と契約する
司会者・MCを管理しているマネジメント事務所に問い合わせて、おすすめの司会者を手配してもらう方法もあります。
マネジメント事務所側で実力を精査しているため、キャスティングされる司会者に安定感がある点は大きなメリットです。
ただしマネジメント事務所への依頼費用は、高額な傾向にあります。予算とクオリティのバランスを鑑みる必要がありますが、予算オーバーしてしまうこともあるでしょう。
キャスティングサービスを利用する
実力を担保しつつ、予算も抑えたい場合、キャスティングサービスを利用するのがもっともおすすめです。
キャスティングサービスには、実力を精査されたさまざまな司会者・MCが登録されており、イメージを伝えれば最適な人材を紹介してもらえます。また、スケジュール管理や品質管理なども任せられるため、はじめて司会者を起用する場合も安心です。
さらにキャスティングサービスの利用料金は、マネジメント事務所と比べると低く抑えられているケースが多く、費用対効果が高い点もメリットといえるでしょう。
ただし登録者が少ないキャスティングサービスだと、イメージにあった司会者を手配してもらえない可能性もあります。カンファレンスのイメージに最適な司会者を探すためには、登録者の多いキャスティングサービスを利用するのがおすすめです。
プロの司会者のキャスティング費用相場

プロの司会者のキャスティング費用は、次の要素で変動します。
- 拘束時間
- イベントの内容
- 司会者の知名度
- リハーサル有無
たとえば、あまり知名度のない司会者をキャスティングする場合は、リハーサルを含めても4万円〜程度に収まるでしょう。
一方、中堅クラスの司会者なら6万円〜程度、地方のラジオ番組・テレビ番組への出演実績がある司会者なら10万円〜程度が相場です。
なお、バイリンガル司会者をキャスティングする場合、少し依頼料金が高くなります。日本語のみ対応の司会者と比べて、バイリンガル司会者は少なくとも1.3倍〜1.5倍程度の費用がかかることは想定しておきましょう。
プロの司会者を選ぶときのポイント
プロの司会者を選ぶときは、費用とあわせて次の3点をチェックすることも重要です。
- MCの雰囲気がカンファレンステーマとマッチしているか
- カンファレンスの司会をした実績があるか
- 打ち合わせ・リハーサルに参加してもらえるか
それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。
1.MCの雰囲気がカンファレンステーマとマッチしているか
司会者の声質や雰囲気によって、カンファレンスの印象は大きく左右されます。
たとえば自社カンファレンスの場合、多くのステークホルダーが参加することを考えると、落ち着いた雰囲気の司会者を起用するのがいいでしょう。
ただしディスカッションや質疑応答を活発にしたいと考えている場合は、あまり重厚すぎず、親しみを感じる司会者を起用することもあります。
司会者を選ぶときは、ぜひカンファレンステーマとの相性がマッチしているかを意識してみてください。
2.カンファレンスの司会をした実績があるか
フォーマルな雰囲気を崩さず、なおかつスムーズに進行してもらうためには、カンファレンスを取り仕切った実績のある司会者を起用することも重要です。
たとえば地元のテレビ番組では有名な司会者だとしても、ビジネスフォーマルなカンファレンスで司会をした経験があるとは限りません。知名度だけを決め手に起用すると、カンファレンスにしてはポップな雰囲気になりすぎてしまうこともあるでしょう。
やはりカンファレンスを滞りなく進行するためには、規模・形式・分野が近い会での司会実績がある人材を起用するのがおすすめです。
3.打ち合わせ・リハーサルに参加してもらえるか
スムーズな進行を重視する場合は、打ち合わせ・リハーサルへも参加してくれる司会者に依頼することも重要です。
追加の費用がかかるかもしれませんが、カンファレンス開催日の前に、別日で打ち合わせ・リハーサルに対応してくれる司会者もいます。
実績が豊富な司会者なら、これまでの経験から台本・タイムテーブルにアドバイスをくれることもあるため、よりカンファレンス内容を充実させられるでしょう。
カンファレンスの司会者探しならボイスマートがおすすめ

出典:ボイスマート
カンファレンスのために司会者を探している方は、ぜひキャスティングサービス「ボイスマート」にご相談ください。
ボイスマートは次のような特徴を兼ね備えており、これまでにカンファレンス司会者を数多く紹介してきました。
- 経験豊富なフリー司会者が多数在籍している
- 検索機能が充実しておりイメージに沿った司会者を探しやすい
- 料金体系が分かりやすい
- バイリンガル対応の司会者も探せる
ボイスマートの特徴について、詳しく紹介します。
経験豊富なフリー司会者が多数在籍している
ボイスマートには、厳正な審査を通過した経験豊富なフリー司会者が多数在籍していることが特徴です。
アナウンサー出身の人材もいるため、重要なカンファレンスの司会でも安心して任せられます。
検索機能が充実しておりイメージに沿った司会者を探しやすい
ボイスマートにはさまざまな雰囲気の司会者が在籍していますが、WEBサイトの検索機能が充実しているため、カンファレンスのテーマに合う司会者を効率的に検索できます。

また、声のテイストや活動地域も絞った候補者の「サンプルボイス」も、Web上で確認できます。
さらに、どの司会者を選ぶべきか迷ってしまう場合は、コンシェルジュへ相談することも可能です。カンファレンスのテーマや希望条件を伝えれば、最適な人材を提案いたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
料金体系が分かりやすい
ボイスマートでの司会者手配にかかる費用は、2.5万円~と非常にリーズナブルです。
依頼する司会者の実績・拘束時間などによって変動しますが、わかりづらいオプション費用などはなく、明確な料金をお伝えしています。いくつか例を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
| イベント・対応内容 | 拘束時間 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 他会場同時開催のイベント司会 | 拘束時間:11時~19時 | 3万円~6万円 |
| キーノートセッション パネルディスカッション サブイベントのレセプション進行など | 拘束時間:10時~19時 (1時間休憩込み) | 9万円~11万円 |
| 韓国関連イベントイベントMC(日本語) 韓国アーティストの通訳 | リハーサル:14時~ 本番:19時~21時 | 6万円~12万円 |
バイリンガル対応の司会者も探せる
ボイスマートには英語ネイティブ、中国語ネイティブ、韓国語ネイティブの司会者も在籍していることも特徴です。
バイリンガル対応の司会者も複数の候補者の中から選べるため、さまざまな国から参加者が集めるカンファレンスを開催する際は、ぜひボイスマートにご相談ください。
なお、日本語以外の言語に対応しているかどうかは、司会者一覧ページで一目でご確認いただけます。

まとめ
カンファレンスのスムーズな進行のためには、司会者がしっかりと会場全体をマネジメントする必要があります。司会者の質によってカンファレンスの成否が左右されることを鑑みると、重要な会であるほど、プロの司会者を手配するのがおすすめです。
ボイスマートはカンファレンスでの実績もある司会者を、適正価格でキャスティングしています。さまざまな司会者が在籍しているため、カンファレンスのイメージなどをお伝えいただければ、コンシェルジュがおすすめの人材を何人かピックアップすることも可能です。
プロの司会者の起用を考えている方、プロの司会者に依頼すべきかどうか迷っている方は、ぜひ一度ご相談ください。






