2025.06.20

AIナレーションとナレーターはどちらに依頼すべき?用途別の選び方をご紹介

AIナレーションとナレーターはどちらに依頼すべき?用途別の選び方をご紹介

昨今は「生成AI」の技術進歩が著しく、さまざまな場面でAIが活用されています。生成AIというとテキストや画像、動画を作り出すイメージが強いかもしれませんが、実は”音声”もAIで生成可能です。そのため「人間のナレーター」と「AIナレーション」のどちらを活用すべきか迷っている方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、ナレーションの用途に応じて、AIナレーションとナレーターをどのように使い分けるべきか解説します。AIナレーションとナレーターそれぞれの特徴を詳しく紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。

AIナレーションとは

AIによって生成される音声ナレーションが、便宜的にAIナレーションと呼ばれています。

AIナレーションというと、抑揚のない機械的な声(いわゆる合成音声)を想像する方もいるかもしれません。しかし近年の生成AI技術の進化により、従来の合成音声に比べると、AIナレーションは極めて人間に近い自然な発音・抑揚だといえます。

AIナレーションのメリット

AIナレーションのメリット

そんなAIナレーションのメリットとしては、次の3点が挙げられます。

  • コストが安い
  • すぐに生成できる
  • 修正・再生成が簡単

それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

コストが安い

AIナレーションは、人間のナレーターに依頼する場合と比べて圧倒的にコストを抑えられることがメリットです。ナレーターに依頼する場合は人件費やスタジオ代がかかりますが、AIナレーションなら無料で生成できることもあります。

すぐに生成できる

AIナレーションは、テキストを入力すれば数分程度で音声が生成されます。ナレーターやスタジオのスケジュールを押さえる必要もなく、思い立ったらすぐに生成できるため、スピードを重視する場合にはおすすめです。

修正・再生成が簡単

コストが安くすぐに生成できるため、原稿に万が一修正が入ったとしても、AIナレーションならすぐに再生成できます。再収録の手間がないため、色々な原稿で試しながらナレーションを仕上げたい場合や、複数バージョンのナレーションを用意したい場合にも適しているでしょう。

AIナレーションのデメリット

AIナレーションが便利なことは間違いありませんが、次のようなデメリットがあることは留意しておくべきです。

  • イントネーションやアクセントに違和感がある
  • 感情表現は苦手

それぞれ詳しく解説します。

イントネーションやアクセントに違和感がある

生成AIは極めて自然な音声を再現できるようになってきましたが、完全に人間の話し方を再現できているわけではありません。そのため耳にすれば、AIで生成したナレーションだとすぐにわかります。

文脈に応じた細かなイントネーションや、単語のアクセントなどで違和感が出ることも珍しくなく、聞き手に「不自然さ」を感じさせてしまうことは理解したうえで利用しなければなりません。

感情表現は苦手

AIナレーションは一定のトーン・リズムで読み上げることを得意としていますが、感情を込めて読み上げる機能には限界があります。

そのため自動音声ガイドなど情報伝達が目的の場合はAIナレーションを活用できますが、聞き手の感情に訴えかけたい場合、たとえば採用目的の動画では人間のナレーターを起用したほうがいいでしょう。

ナレーターに依頼するメリット

ナレーターに依頼するメリット

さて、AIナレーションが進化しているとはいえ、人間のナレーターにしか出せない魅力も多くあります。主なメリットは次のとおりです。

  • 声が聞き取りやすい
  • 感情・表現力が豊かで訴求力が高い
  • 演出・ディレクションに柔軟に対応してくれる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

声が聞き取りやすい

プロのナレーターは声質に優れていることはもちろん、聞き取りやすさに影響する滑舌・抑揚・間の取り方なども訓練しています。AIナレーションに比べて声が聞き取りやすい点は、人間のナレーターならではの強みといえるでしょう。

さらにプロのナレーターは、文脈や強調すべきポイントを理解したうえで読み上げてくれるため、聞き手が要点を掴みやすいことも特徴です。そのため音声広告など、短い時間でしっかり情報を伝えたいコンテンツを制作する場合には、人間のナレーターを選ぶといいでしょう。

感情・表現力が豊かで訴求力が高い

人間のナレーターは感情をこめた表現も得意としています。感情・表現力が豊かで、視聴者への訴求力が高いともいえるでしょう。

そのため視聴者の共感・感動を引き出したい場合、たとえば商品の魅力を伝えるCMや、ストーリー性のある映像コンテンツのナレーションなら、AIより人間のナレーターのほうがおすすめです。

演出・ディレクションに柔軟に対応してくれる

AIにも指示を出すことは可能ですが、適切なプロンプトを組まないと正確に意図を汲み取ってくれません。

プロンプト

ユーザーが生成AIに指示・質問するためのテキスト。生成AIに対しては会話形式で指示を出せるが、指示・コンテキスト(背景情報)・条件を明確にしないと、意図通りに出力してもらえない可能性が高い。

一方で人間のナレーターに対しては、演出の意図や細かなニュアンスを直接伝えられます。たとえば「もっと明るく」「ここは落ち着いたトーン」など、現場でのディレクションに応じて調整してもらえますし、ナレーションの活用シーンを伝えればナレーター側から読み方を提案してくれることもあるでしょう。

ナレーションの完成度を高めたい場合は、ぜひプロのナレーターを頼ってみてください。

ナレーターに依頼するデメリット

プロのナレーターに依頼することには多くのメリットがあります。しかしAIナレーションと比較すると、次のようなデメリットが存在することも事実です。

  • AIよりは費用が高い
  • 収録までに時間がかかる
  • 再収録には費用がかかる

それぞれのデメリットについて、詳しく紹介します。

AIよりは費用が高い

AIナレーションを活用する場合、生成費用がかからないこともあります。

一方、プロのナレーターを起用する場合、人件費(ナレーター費)はもちろん、ディレクション費や編集費、スタジオ賃料が必要です。

たとえばナレーターの手配からスタジオ収録・編集までを依頼する場合、ナレーターの拘束時間1時間あたりの費用は7万円程度になるでしょう。(ナレーション尺は10分〜30分程度のコンテンツを制作する場合、拘束時間は3時間程度必要)

ナレーターの自宅で収録する宅録(ファストレコーディング)を使えば費用を抑えられますが、それでも日本語400文字程度のナレーションで1万円程度かかります。

プロのナレーターに依頼すればナレーション品質を高められる一方、AIより費用が高くなることはデメリットの一つです。

関連記事:ナレーション依頼の費用相場とは?外注先別の料金をご紹介

収録までに時間がかかる

プロのナレーターを起用する場合、ナレーターのスケジュール調整やスタジオ確保が必要になるため、収録までにある程度の準備期間が必要です。スピード感を重視する場合、収録までに時間がかかる点もデメリットといえるでしょう。

ただし宅録なら、最短で24時間以内に納品してもらうことも可能です。

再収録には費用がかかる

収録後に原稿を修正したい場合、再収録には追加費用が発生するケースが多いです。スタジオを再手配する場合は賃料も必要ですし、録り直し部分だけは宅録するとしてもナレーターの人件費がかかります。

何度でも再生成ができるAIナレーションと比べると、再収録には費用がかかる点も人間のナレーターに依頼する際のデメリットといえるでしょう。(ただし事前に原稿をしっかり固めておけば問題ありません)

AIナレーションを活用できるシーン

ここまで紹介したポイントをふまえると、AIナレーションを活用できるシーンとしては次のような例が挙げられます。

  • 社内研修動画
  • 自動音声ガイド
  • YouTube広告・SNS広告(費用重視の場合)
  • 試作・仮ナレーション

それぞれの活用方法について、具体的に見ていきましょう。

社内研修動画

定型的な説明が多い研修動画では、感情表現よりも事実を淡々と伝えることが重視されるため、AIナレーションとの相性が非常にいいです。

また、社内向けの研修動画にそこまでコストをかけられないという事情がある場合も、AIナレーションなら低コストかつ短納期で音声を用意できます。

自動音声ガイド

観光地や美術館・博物館などで使う自動音声ガイドなども、淡々と案内することが目的であるため、AIナレーションを活用しても支障はありません。

また、AIナレーションなら複数言語への展開も簡単なため、インバウンド対策にもおすすめです。
ただし翻訳までAIに任せるとしても、外国語の原稿が正確な内容かどうかは人力でチェックすべきでしょう。

もし翻訳内容に不安がある場合は、原稿のネイティブチェックまで依頼できる外国人ナレーターに、宅録での収録を依頼することも検討してみてください。

関連記事:美術館や観光地の音声ガイドでインバウンド対策!宅録ナレーション収録活用のすすめ

YouTube広告・SNS広告(費用重視の場合)

YouTube広告・SNS広告でも、目的によってはAIナレーションを活用できます。

長尺の広告動画でしっかり訴求したい場合はプロのナレーターに依頼すべきですが、制作コストを抑えた短尺動画で認知を拡大したい場合や、複数パターンの音声をいくつも制作してA/Bテストをしたい場合は、AIナレーションを活用してもいいでしょう。

試作・仮ナレーション

動画に仮ナレーションをつけて構成を確認したい場合にも、AIナレーションはおすすめです。

AIで試作したナレーションを挿入し、イメージを固めたうえでプロのナレーターに依頼すれば、再収録のリスクを最小限に抑えられます。

ナレーターに依頼すべきシーン

次のように訴求力が重視される場合には、AIナレーションではなくプロのナレーターに依頼すべきです。

  • テレビCM
  • YouTube広告・SNS広告(クオリティ重視の場合)
  • 企業紹介動画・サービス紹介動画
  • 採用動画

ナレーターの起用方法について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

テレビCM

テレビCMでは、15秒〜30秒の短い時間で視聴者の心をつかむ必要があります。そのためには声のトーンやリズム、感情表現が極めて重要です。

また、テレビCMは多くの方に触れるため、映像・音声のクオリティが自社のブランドイメージに直結します。自社のイメージを毀損しないためには、違和感を与えるようなナレーションは避けなければなりません。

さらに、テレビCMで流す動画素材はテレビ局の審査(CM考査)に合格する必要がありますが、そのためには音声品質を確保する必要もあります。

これらの条件をふまえると、テレビCMでAIナレーションを用いることは現実的ではなく、実力のあるプロのナレーターを起用するべきでしょう。

関連記事:CMナレーションの効果とは?収録のポイントや依頼先をご紹介

YouTube広告・SNS広告(クオリティ重視の場合)

商品紹介やブランディングなどを目的にYouTube広告・SNS広告を出稿する場合、映像クオリティを高めるだけではなく、ナレーションの訴求力も高めなければなりません。

ある程度の制作費用を確保し、広告動画のクオリティを高めたい場合には、ぜひプロのナレーターを起用してみてください。

企業紹介動画・サービス紹介動画

企業理念や事業内容を伝える企業紹介動画用のナレーションは、AIで淡々と事実を読み上げる内容で生成することも可能ですが、それよりは「信頼感」「未来志向」などの企業イメージを伝えられるようプロのナレーターに依頼するのがおすすめです。

また、サービス紹介動画も、AIナレーションで事実を伝えるだけでは訴求力に限界があります。「使ってみたい」「信頼できそう」と感じてもらうには、やはり抑揚・声質・感情表現で視聴者を惹きつける必要があるでしょう。

採用動画

求職者に企業の魅力を伝える採用動画は、ナレーションからも企業の雰囲気が伝わります。AIナレーションだと「無機質」「冷たい」といった印象が伝わってしまい、応募者にマイナスイメージを与えかねません。

会社の熱意や人間味を伝えるためにも、明るく前向きな声のナレーターを起用するのがおすすめです。

ナレーターを探すならボイスマートがおすすめ!

ボイスマートがおすすめ

出典:ボイスマート

AIナレーションと人間のナレーターは、それぞれメリット・デメリットが異なります。そのためナレーションの活用シーンに合わせて、上手に使い分けることが重要です。

しかしナレーターを起用するといっても、どのように探したらいいのかわからないという方もいるのではないでしょうか。

そのような方は、ぜひ「ボイスマート」にご相談ください。ボイスマートは次のような特徴のあるナレーターキャスティングサービスで、多くの方にご利用いただいております。

  • プロのナレーターが120名以上!
  • サンプルボイスが充実
  • 良心的な料金体系
  • 宅録を利用すれば短納期案件にも対応可能
  • 英語・中国語・韓国語にも対応

ボイスマートの特徴について、詳しく紹介します。

プロのナレーターが120名以上!

ボイスマートには、日本人・外国人合わせて経験豊富なプロのナレーターが120名以上在籍しています。

女性の声・男性の声・子どもの声だけではなく、明るい声・重厚感のある声など、豊富な選択肢の中から理想のナレーターを選べることが特徴です。

サンプルボイスが充実

明るい声・重厚感のある声といっても、実際にどのような声かわからなければ依頼しづらいという方もいるのではないでしょうか。

ボイスマートではナレーターの紹介ページにサンプルボイスを掲載しているため、実際の声を聞いてから依頼できます。また、ナレーターの出演実績も紹介しているため、実際の作品で演技力などをチェックすることも可能です。

良心的な料金体系

プロのナレーターを起用するとなると、依頼費用が高額になってしまうのではないかと心配する方もいるかもしれません。しかしボイスマートはスタジオ収録・宅録ともに良心的な料金体系であるため、安心してご依頼いただけることが特徴です。ナレーション費用の一例を紹介します。

収録方法費用目安
スタジオ収録:ナレーター費用40,000円~50,000円/3h(半日コース)
70,000円~80,000円/6h(1日コース)
スタジオ収録:スタジオレンタル費用24,000円~45,000円/3h(半日コース)
48,000円~90,000円/6h(1日コース)

メニュー24時間納品(1営業日)1週間納品
〜100文字程度
20〜30秒程度
5,000円〜2,700円〜
〜300文字程度
40秒〜1分程度
10,000円〜7,500円〜
〜1,000文字程度
2〜4分程度
22,000円〜16,000円〜
〜3,000文字程度
8〜12分程度
42,000円〜33,000円〜

とくに宅録は業界最低水準であるため、費用を抑えつつクオリティも担保したい方には非常におすすめです。

また、一般的なナレーション事務所では、ナレーションを使用した動画の掲載媒体数に応じて追加使用料(追加チャージ)が発生しますが、ボイスマートでは追加チャージがかかりません。そのためYouTube用動画を他のSNSでも掲載するなど、媒体を横断した動画活用がしやすい点も特徴です。

宅録を利用すれば短納期案件にも対応可能

納期が迫っている場合、AIナレーションでないと対応できないと思っている方もいるかもしれません。

しかしボイスマートの宅録は、最短24時間(1営業日)での納品も可能です。(土・日・祝祭日・営業時間外を除く平日が営業日。正式発注日の翌日が1営業日目)
翌日納品をご希望の場合は、正式発注日の翌日までに納品いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

英語・中国語・韓国語にも対応

ボイスマートには英語・中国語・韓国語のネイティブナレーターが数多く在籍していることも特徴です。翻訳ツールDeepLなどで日本語の原稿を翻訳した場合、ナレーターがネイティブチェックにも対応いたします。

また、他の外国語ナレーションサービスと比べると、ボイスマートは外国語ナレーターの起用費用が安いことも特徴です。

ナレーション目安時間2営業日納品1週間納品
20〜30秒程度10,800円〜7,500円〜
40秒〜1分程度23,000円〜16,000円〜
2〜4分程度51,300円〜35,700円〜
8〜12分程度100,000円〜69,500円〜
※24時間納品(1営業日納品)の場合は内容により別途相談

外国語ナレーションを検討している方も、ぜひボイスマートへご相談ください。

まとめ

AIナレーションは低コスト・短期間で音声を生成できる便利なツールで、昨今は人間に似た発音・抑揚を実現してきているとはいえ、やはり不自然さを感じることも否めません。

そのため社内研修動画や自動音声ガイドなどではAIを活用するとしても、テレビCMなどの各種広告・企業紹介動画など、訴求力やクオリティを求める場合はプロのナレーターを起用することをおすすめします。

ボイスマートには120名以上のナレーターが在籍しており、ご希望に合わせて最適な選択肢をご提案いたします。プロのナレーターを起用したい場合は、ぜひ一度ご相談ください。

最新記事